• エミッションの機能

共振スキャン

  • 共振構造と共振周波数の特定
  • 外来ノイズによるDUT反応測定のためのシングルプローブ

共振は、電磁界から回路へのカップリングを増加させます。その後、イミュニティを減少させ、システムのエミッションを強くする原因となります。共振は、しばしばシステムレベルの性能と、ローカルレベル間の「ミッシング・リンク」となります。したがって、共振を特定することは、イミュニティの感度やエミッションの最大値を理解する上で、重要なステップとなります。

S21を測定するために、2つの直交(またはデカップリングされた)プローブが使用されます。共振構造が存在する場合、S21の値は非常に高く、そうでない場合は低くなります。

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共振スキャンのテスト構造をスキャン結果と重ね合わせた図

活用例(エミッション、イミュニティ共に対応)

EMIスキャンの場合

まず、DUTをOFFにした状態で共振スキャンが実行されます。このようにして、共振する可能性のある構造の共振周波数、位置、Qファクタが特定されます。
第2ステップでは、DUTをONにしてEMIスキャンを実行し、どの構造にどの周波数成分が存在するかを特定します。EMIエンジニアは、共振構造が非共振構造よりもはるかに強いアンテナになりうることを知っています。したがって、第3のステップでは、両方のスキャン結果を比較することで、どの周波数成分が共振構造に発生しているかを特定することができます。
もし、共振構造に周波数成分が発生していれば、その共振構造がエミッションに強く関与しているという合理的な結論を得ることができます。

イミュニティスキャンの場合

イミュニティRF正弦波スキャンの問題点は、各ポイントの周波数スキャンに時間がかかるため、すべての周波数ですべてのポイントをテストするのが難しいことです。そのためテストポイントの数や周波数を絞り込む必要があります。共振スキャンは、このジレンマを解決するのに役立ちます。
まず、DUTをOFFにした状態で共振スキャンが実行されます。このようにして、共振する可能性のある構造の共振周波数、位置、Qファクタが特定されます。
第2ステップでは、DUTをONにし、障害の有無を観察します。
次にプローブは、RF信号、例えば、フィールドカップリングを介して、変調のRF信号などを印加します。共振が検出された箇所および周波数でのみテストすることが望ましいでしょう。
その理由は、外部フィールド(標準的なイミュニティ試験では)が共振している構造に最もよく結合するからです。
このようにして、RFイミュニティ正弦波スキャンの試験時間を大幅に短縮することができます。

使用機器

  • SmartScan-RS(ソフトウエア)
  • VNA(ベクトル・ネットワーク・アナライザ)または、スペクトラム・アナライザ
  • 共振用プローブ
※共振用プローブ
プローブは共振スキャンの重要な要素です。プローブはDUTがどのように応答するかを測定します。励磁フィールドと応答フィールドはデカップリングされている必要があります。

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